私が知っている中でも最高に踊れるバンド。
初めましてでも踊らせます。
それがフレデリック。
半年で4回も同じバンドを聴くなんて、自分でも思ってなかった。
それに、私はまだフレデリックの熱狂的ファンではない。
でも結果的に4回も会っている。そうさせる魅力が、フレデリックにはある。
私がフレデリックを初めて知ったのはカラオケの中。
高校2年生のとき、クラスの子たちと行ったカラオケで入れられた。
「あ、知らない曲だ。」
憧れていたあの子が歌った曲。
あまりたくさん歌いたがらないあの子が歌った一曲。
聞いたことのないバンドの曲。
中毒性のあるフレーズに、そういう主観的な想いも相まってカラオケから帰っても頭から離れなかった。そこからフレデリックを認識し始めて、聴き始めて、そして今年の夏の初めにフェスで会った。
(そのとき、レベッカのフレンズと似てると思った記憶があるんですが…似てないかなぁ。)
それまで私はずっと、ライブとかでやるハンズアップがよくわからなかった。
どういうときにしたらいいのか分からないし、そもそも恥ずかしい。
でも、初めてフレデリックの音楽が目の前で鳴ったとき、そんな感情たちが全部ガッっと横に捌けて、楽しいが勝って、で次の瞬間には手を上げてた。
なんで手を上げるんだろうと頭で考えていたのがバカみたいに、「あ、ハンズアップってこういうことか。上げるもんじゃなくて上がっちゃうもんなんだ。」とわかった。
手を上げたら次は身体が動いてくる。飛ぶ、跳ねる。
小さいころから音楽は好きだし十分楽しんでいるつもりだったけど、イヤホンで、一人の空間で耳を塞いで聴く音楽でも、カラオケボックスで、外に対してバリケードを築いてやる音楽でもなく、自分と周りと音楽が空間に溶け出して、お互いの境界線が広がって、一緒になるのを感じたのはこれが初めてだった。
今の今までなんでこんなのを知らなかったんだろうと思うと、悔しくて仕方がなかった。
時間が経てば振り出しに戻ってまた恥ずかしくなったり、音楽といたつもりだったのにそれを知らずに生きてきた自分に飽き飽きして、ライブの度に天邪鬼になったりしてしまうけど、やっぱりフレデリックのダンスミュージックは楽しくて、鳴ればたちまち踊り出してしまう。
そんな彼らは歌詞の中でこう歌う。
「踊ってない夜がない夜なんてとってもとっても退屈です」
踊ってない夜も大切にして、一生踊って生きていきたいね