チームラボに行った。
チームラボで分かっていることといえば、触ると色が変わるボールがあるとか、なんだかすごくキラキラした空間が広がっているところ、みたいな漠然とした画のイメージしかなかった。
けど結論、チームラボは己の五感が刺激される、体験型の場所だった。
そして己の身体をそこに持っていかないとわからない、得られないこと(体験)を欲していた私にとって、それは待ち望んでいた空間・時間だった。
みなさんはないだろうか。
例えば○○という場所に行こうとしていたけど、SNSで下調べしたら他の人の写真や感想だったりの投稿がたくさん載っていて、行かずともなんとなくこういう場所なんだなーと分かってしまったり、なんなら行く気が失せてしまったり。
一番最悪なのは、実際に足を運んで事前に見た写真の感動を現実が超えなかったときだ。このとき感じるあっけなさは誰が悪いと決めつけられない。だからこそ行き場のないものとなり余計に辛い。
事前に情報収集してしまった自分が悪いのか、詳細写真をアップした投稿者が悪いのか、現実以上に綺麗に世界を切り取る高性能すぎるカメラが悪いのか、写真OKにした運営が悪いのか、期待以上のものを作れなかった企画制作が悪いのか、、、、もう考えても仕方がないのだけれど、そういうときは毎回「見なきゃよかった…。でもこれ見てないとそもそも行ってない可能性もあるし。」という想いが行き来する。
こういった点において、チームラボは秀逸だった。
私が事前に知っていた色が変わるボールややたらとキラキラした場所はもちろんあったが、それ以外の『写真や言葉では表すのが難しい』ようなものが多くあったからだ。
ということでこの記事の一旦の結論としては、
『他人の何かを通してではなく、自分自身の身体で体感して。』
ということになるのだが、都合で行けない人もいるかもしれないし何よりそれだとこの記事はここで終わってしまう。ので、言葉でその感覚だけでも伝わるように書いてみようと思う。あとこの後はネタバレ的要素があるかもしれないので、嫌な人はブラウザバックでよろしくです。
前提、ほとんど全部足元暗いしそもそも裸足
最初に書いておきたいのですが、これから書くところのシチュエーションは大体足元というか空間全体が暗い。しかも裸足。(裸足で参加は結構なネタバレではなかろうか。。。心配だ。)そのことを念頭に置いて見てね。
見知らぬ他人のせいで膝をつく
ビーズクッションが床一面に敷き詰められて、自分が踏むと凹んで足をとられるのはもちろん、全てのクッションが一体になっているので周りにいる人が自分の付近を踏んでもバランスが崩れて足をとられるのだ。
もちろんそれは私の周りの皆も例外ではなく、そこにいるほとんど全員がずっと転んでけらけら笑いながら出口に向かって闊歩していた。
個人的に、大の大人が揃いもそろってすってんころりんしている状況を見るのが微笑ましい&愉快で好きなので、このセクションはかなり気に入った。
通路の床も脇役じゃない
一つひとつのセクションが部屋みたいになっているのだが、その部屋ー部屋の間の通路の床にも、五感が刺激されるようなタイル??みたいなものがあって、例えば正方形のタイルが横一列に×4個並べられているとしたら、「ふわふわ・つっぱる・ごつごつひんやり・ふにゃふにゃ」みたいな感じで材質?質感?が全部違ってた。
隠れ○○みたいな感じでこれは気付いたときにテンション上がった。
”映え”ないところの方が多分人によっては面白い
こんな感じで書いてきたように、私が今回おもしろいなと感じたのは、大体暗い場所で、特にみどころが大々的にあるようなセクションではなかった。
けれどこういう人もかなり多いと思うし、チームラボもそういう、感覚を通して身体が空間や体験と一体となっていくようなものを目指している感じがしたから、私の場合はそれが成功しているのかもしれない。
そしてもちろん、”映える”ような空間も素敵なことには間違いなかった。使っている技術こそ目新しいものはないが、それをどう使うかによってここまで美しく新しく感じる体験が生まれるんだなと驚いた。(映えの写真もキレイなので置いとく)
楽しい場所だけど、来れない人も多分いる。
今回行ってみて感じたのは、足腰が悪い方や潔癖症(やかなりのキレイ好き)には来るのが厳しい場所だろうということ。
途中でかなり傾斜と水流がある場所があったり、布や床などどんな人が踏んだか分からないところを皆と同じように歩かねばならないのでしんどいかもしれない。(実際、年配のご夫婦の方は傾斜昇るの結構しんどそうにしてた)
あと明るさや暗さの行き来に目が慣れるのが大変な人も少し苦労するのかもしれない??
というかそもそも見知らぬ大勢(とんでもなく大勢)の人間がくつ下なしの素足で同じ場所を踏み、歩くことが現代では驚きではなかろうか。
自分は潔癖ではないが、個人的に他人の素足を見るのが得意ではないので暗闇だらけで助かった。
まぁつまり
初めにも言ったように、SNSが発達したこの時代、事前情報なしでどこかに遊びに行くことはあまりしない人が多いだろうし、もはやそれをするならば一種の”賭け”だろう。だが、そこに自分の身体を持って行かないとわからないもの、というのはその賭けが当たっても外れても楽しいものだと思う。
インスタの投稿やグーグルの口コミで分からないような体験を、私自身したいし、ぜひしてほしいと思う。