先日東京に行って、展示を3つほど観てきました。
高知⇔東京は夜行バスで行ったのですが計13時間ぐらいかかりました、、、
いつも地元に帰るときは7時間ぐらいで、今回はその倍かかるということでバスに乗る前から腰痛と足の硬直にビビっていたのですが、ずっと寝ていたおかげか意識がない時間がほとんどだったので思っていたよりも辛くなく、自分のどこでも熟睡できる能力にそのときばかりは感謝しました。
今回はそれぞれの展示場所や所要時間、感想などを書いていきます。
①原研哉 VISUALIZE60
展示場所:POLYLOGUE(東京都中央区銀座 銀座4丁目タワー13階)
所要時間:60~80分
私は原研哉さんの名前を大学で借りた本で初めて知り、そこから無印良品の広告・パッケージ・ロゴデザインをしていることや他にも有名なデザインをたくさん手掛けていることを知りました。興味をもっていたところにTwitterで今回の展示広告を見つけたので、卒展に加えて足を運びました。
展示スペースはそんなに広くなかったのですが、照明の当て方、音響、展示品の配置を見るのも面白く、卒展とは違って一人の作品の展示会なので作品だけでなく全体に統一感があって空間そのものも楽しめました。
↓展示全体
原研哉 VISUALIZE60 pic.twitter.com/YYF7A6mBYz
— すのおさる (@N30ytzWMZ9LyESw) 2021年3月12日
↓これは不思議な動きをするヤツ。
— すのおさる (@N30ytzWMZ9LyESw) 2021年3月12日
②東京五美術大学 連合卒業・修了制作展
展示場所:国立新美術館
所要時間:120~140分
こちらは東京五美大(日本大学芸術学部・武蔵野美術大学・多摩美術大学・女子美術大学・東京造形大学)の卒展で、多くの作品が展示されていました。
日本画、彫刻、版画、油絵などコースも多岐に渡っていたのですが、鑑賞するのがなかなか難しかったです。正直何をどう観たらいいのか分からずに展示を回り終えました。頭の中を空っぽにして観はじめても途中で頭を使い始めてしまうのでかなり疲弊しました、、、けど創るほうはその何倍も大変なんやろうなぁ
③桑沢デザイン研究所 卒業制作展
展示場所:桑沢デザイン研究所校舎内
所要時間:120~150分(学校側は90分目安にしていますが、90分では足りないです。)
桑沢デザイン研究所はデザインの専門学校で、多くの著名人を世に輩出しています。
ビジュアルデザイン(VD)・プロダクトデザイン(PD)・スペースデザイン(SD)・ファッションデザイン(FD)の4つのコースがありFDだけは今回見ることができなかったのですが、見た3つのコースの中で個人的にはVDが一番印象に残りました。そこらへんにあってもおかしくない完成度で「レベル高ぇ…」と驚きの連続でした。
また作品の横に名刺や個人のWebページが載ったものが置いてあり、皆世の中に自分を発信して売り込んでアピールし続けているんだなと思うと「自分にはできない」「できるか分からないから口には出さない、外に向けて発信しない」というのは甘えでしかないと再認識しました。それに「これは私の作品です!!」と堂々と言えるくらい努力を重ねてきたからなんだろうなと。
また他にも観覧者がいましたがみな足を止めたり写真を撮ったりする作品は違っていて、それを響くものはみんな違うんだということを自分の目で見て実感することもできたことで、自分が美しい、良いと思うものを怖がらずに声に出そうという勇気が湧きました。
ちなみに、初めて校舎に入ったのですが思ったよりも狭くて驚きました。製作はみんなこの建物の中で行っているのかな…??
この3つの展示、実は一日で全部観てきたので高知⇔東京はとんぼ返りでした。本当は一泊しようかな~と考えていましたが、お金がないのと次の日に用事があるということでこうなりました(涙)
また時間があったので散歩がてら徒歩での移動多めだったのですが、全部徒歩圏だったとはいえうろちょろしすぎてバスに乗るころには脚ガクガクでした。(そして次の日脚のこわばりが一日中取れなくて地味に地獄でした。)
また今回、東京に行ったことで「文化格差」というものを感じました。田舎、都会のどちらが良い悪いとかいう話ではなく、都会には田舎に比べて"ヒト・モノ・芸術・カネ・仕事 etc..."がめちゃくちゃたくさんあって、それらを身近に感じたり触れたりし易い環境にあると思います。
だからといって環境のせいにしてそれにかまけてしまうのはもちろん違いますが、そもそもの人の興味や関心、感情というのは「知る」ことから始まると思います。私自身、「知らない」ということがどんなに恐ろしいことか事あるごとに感じます。
その「知る」ということについて、都会強いては東京周辺は最強条件だな~と思います。他の国に比べても多くの機能が一極集中している東京は出るだけでも多くの情報が自分の中に飛び込んできます。そこからどんな情報を選んで何をするかは自分次第ですが、都会と田舎とではそもそもの知りうる選択肢の数が違うのです。
私自身、高校や大学生なりたての頃は「環境は関係ないとまではいかなくても、自分でやれることや変えていけることをしていけば大丈夫!どうにかなる!!」と思っていましたが、大学に入学後時間が経つにつれて正直キツいなと思うことが増えました。
私がTwitterを見ていて一番共感したやつ↓
上京した娘が驚いていたのが、子どもの頃から楽器やって中高時代バンド経験のある子がゴロゴロいるしアイドルやってる子もいるし大手芸能事務所に所属してる子もいるし大中小の劇場揃ってるし映画館選び放題だし美術館が近いし多様だし。
— ぬえ (@yosinotennin) 2021年2月19日
「東京に生まれ育った子の文化的アドバンテージすごい」
なんかこの感じ聞き覚えというか見覚えあるな…と思ったら、映画『君の名は。』の一場面でした。2人が入れ替わって初日、東京の学校での同級生の会話を映しているシーン。もしどこのシーンか気になる方はぜひ君の名は。を観て探してみてほしいです。
落としどころがなくなってしまったのですが、国内外問わず早く気兼ねせずに色んなところに行けるような日々が戻ってきて欲しいなーと今回思いました。滅コロナ…!!
それでは最後まで読んでいただきありがとうございました。