「彼らは正真正銘のライブバンドである。」
これは、私が5度だけだが彼らの音楽にライブで触れて感じたことである。
本当に文字通り「みんな踊らせてしまう」のだ。
「みんな踊ろうぜ」と煽るバンドこそ多いものの、ガチのマジで全員の身体を自然と動かしてしまうのが彼らの音楽の凄さ、というか強みだと思っている。
フェスでフレデリックの音楽が鳴ったとき、テントの下で休憩している人、屋台の列に並ぶ人たち、チルって楽曲を楽しんでいた人たち、誰もが皆、物理的にも精神的にもまさしく「踊らされた」。
そして今回、THE FIRST TAKE(TFT)にフレデリック登場。
個人的に、TFTにここまでのライブバンドが出るイメージが無かったので驚いたというのが初めの感想だ。
そしてクリックすると画面の中で始まる彼らの音楽。
でもその一音目が鳴った瞬間、ここは画面の上ではなくライブ会場だったんだと気付く。
その後はもう聴こえてくる音に身を委ねていたら、いつの間にか楽曲が終わっていた。
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でもフレデリックといえば、一曲が終わってからの、ここからだろう。
一度だけでも彼らの音楽をライブで聴いた人ならば、このナンバーの先に続く、私たちを煽る言葉を、それを聞いてニヤつく彼らを、うねり、跳ねる楽器の音色と歌声を、期待してしまうのではないだろうか???
少なくとも私は、ここから彼らがライブを始めていく序章の演目のようにしか思えず、これから続くナンバーに期待していた。
なんなら、「もしかしたら週を跨がずTFT史上初の2曲連続披露あるんじゃないのこれ!?!?」とまで思ってオドループのアウトロを聞いていた。
まぁ実際そんなことは起きなかったけれど、その中毒性とライブバンドたりうる音楽を、真っ白なスタジオの中に私たちは見たわけだ。
今まで私が聞いたTFTは、どちらかというとイントロでワクワクして、アウトロ~退場では充実感や達成感からくる爽快感のようなものを感じることが多かった。
けれどこのフレデリックは、イントロでもワクワクしたのに、またアウトロ~退場にかけて何か始まるワクワク感があるのだ。
こんなTFTは始めてだ。
私は彼らの大ファン、とまでではないと思う。
でもフレデリックの音楽を聴くたびに、今までにないくらい胸のワクワクが抑えきれない。
だからいつかまた来る彼らのライブに行くんだろうな